重朔

バーテンダー。ほぼ出ずっぱりでした。

台輔

晩餐会ではギャルソンを務めました。

冢宰

お呼びにて、臨時のホスト役を。

斑渠

ハイヤー兼ソファ役。

クマ将軍

意外にもデザート担当。

―ご挨拶 及び 議事録―

５月２２日から二週間に渡り、当サイト上で臨時に開設されたこのサロン。景陽を愛する多くのマドモアゼル方にお集まり頂き、芥瑚として台輔に向ける愛を、遺憾なく吐露して頂きました。

カサブランカ、月下美人、菖蒲、クレマチス、リラ、匂いスミレ、ラヴェンダー、ブーゲンビリアにヘリオトロープ。台輔及び主上を思わせる各種のお花をご持参頂き、またのけぞるほど日本酒に詳しいマドモアゼル方から、各地の地酒をお届け頂きました。

皆さまのユーモアとウィットに富んだ軽快な話術に助けられ、短期間でなんと200を超えるお書き込みという盛況に、拙宅の台輔も身体どころか命を張った甲斐があったと、衝立の陰で目元を押さえております。

不肖お給仕を務めました管理人からも、心からお礼を申し上げます。

掲示板にもかかわらず、チャット状態で繰り広げられた怒涛の会話。議事録を作成しようという試み自体が無謀なのかも知れませんが（笑）、簡単ながら、以下に話題となった項目をいくつか挙げておきたいと思います。

１）　「いつも黒服の台輔。もとが悪くないんだから、もうちょっとお洒落に気を遣って下さい」

萌黄と紫と白、といった実に典雅な取り合わせから、夜寝るときには紫の羅衣指定、はたまた白シャツの釦を三つ外してジーンズを穿くように、とのお言葉。「アンニュイな表情で金髪をかきあげる」ジーンズ姿が、ヴィスコンティ映画でおなじみの耽美派俳優ヘルムート・バーガーを髣髴とさせる、というご意見も頂き、ここで早くも給仕役は目眩の予感に襲われておりました。

２）　「『風の海―』で泉から上がってきた台輔は、着衣であったかどうか」

……。「襟元まできっちり止めて、完全武装で上がってきた」と信じて疑わなかった給仕役は、ベイビーどころか胎児ですらありませんでした（涙）。「すっぽんぽんだったと思います、もちろん」というご意見に賛同なさった芥瑚方の多かったこと！ 　「そうでなければ腰布一枚」、あるいは「バスローブの前をはだけて」等々。衝立の陰で拝聴する給仕役は、もはや鳴蝕寸前でした。

…皆さま、お見事な芥瑚ぶりであられます（涙）。

（余談１） ここで給仕役が、重朔＠バーテンダーに入れてもらった珈琲をPCにぶちまけました。

その瞬間、脳裏をゴシック体でよぎった「サイト閉鎖」の文字。…無礼失礼を省みず、サロン上でSOSを発したところ、何人もの芥瑚方から速攻のアドヴァイスを頂きました（感涙）。作動がOKだと確信できるまでの数日間、実は「もう何も書けない… 小説なんてもう二度と書けないよ…」というくらいの危機的精神状態にあったのですが、再び湧き上がった煩悩が勝利しました。

皆さま。その折は大変、大変ありがとうございました。ご覧下さい。愛機ハンキョは、本日も無事に作動しております。

 ３） 使令にまつわる謎。

「血や穢れに弱いはずの台輔、なのにどうやって戦場に出没する妖魔を捕らえて折伏できたのですか？」。「麒麟なら無数に持っていていいという使令。現在のところ５匹しか見せて頂いていないのですが、もしや修行時代に捕らえた小物がうじゃうじゃ、王宮の庭を駆け回ったりしていませんか？」

…これにはさすがの台輔も答えに詰まりそうですが、かくも多くのマドモアゼル芥瑚に愛されておいでなら、たとえ使令が５匹でもまったくOK、むしろ台輔は（ある意味）十二国最強の麒麟なのでは？ と衝立の陰で愚考した使令一同でした。

４） なんと、サロン発・コラボレーション小説が生まれます。

皆さま方の流れるような会話の中から生み出されたアイデアにより、あれよあれよと言う間に、管理人の頭には煩悩の映像が浮かびました。この後、近いうちに皆さまのお手元に届くこの小説。タイトルは『水上の音楽』、キーワードは「水浴び」でございます。

おお、こんな素晴らしいことは予想もしておりませんでした…。芥瑚なお歴々、貴女さま方は真に台輔の乳母であらせられる！ そして、これだから特別企画は止められないのでした（笑）。

（余談２） 給仕役の麒麟体質が暴露されました。

期間中、局地的なご要望に応えて、愚妹の暴言集を更新した給仕役。もはや絶命かと思われたこの個人的壊滅を経て明らかとなったのは、「命じられれば逆らえない」という自身の性癖。号泣一転、開き直った給仕役は、ここで皆さまからのリクエストを公開募集し始め、「こんなシチュエーションが読みたいの」というアイデアを数多くお寄せ頂きました。煩悩ストックにしっかり格納されたこれらのご要望、いつの日かきっとお目にかけたいと念じております（伏礼）。

５）　芥瑚ゆえの悩みあり。

「『ケーキ・セット』と聞くと（あらゆる意味で）胸が高鳴る」。この告白を期に、多くのマドモアゼル方が「実はわたしも…」と名乗り出て下さり、サロンは文字通り甘やかな空気に包まれました。

そして、いやしくも台輔の乳母としては、「ご幼少のみぎり、台輔はおむつをお召しであられたのか」、「台輔ご愛用のアンダーウェアとはこれ如何に （むしろ無しでもよろしくてよ）」という深刻な議題も見過ごしにできず、衝立の陰で拝聴する使令一同、これまたあらゆる意味で感無量でありました。

６） 「相互コミュニケーション」。

当サイトが恥ずかしげもなく掲げる運営目標のひとつ、「相互コミュニケーション」。この最も美しい事例を、サロンにて拝見させて頂きました。…サーブに励みつつ、給仕役は何度も嗚咽を堪えました（涙）。

何よりも給仕役本人が、皆さまに最も楽しませて頂いたことを、ここに謹んでご報告させて頂きます。

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この試みがあまりに楽しかったため、実を申しますと、「いつかちっちゃなレストランでも借り切って、リアル芥瑚の集いが開かれたら楽しいだろうな…」と夢想したことも、一度や二度ではございません。

しかし、東京在住の管理人の知る限りでも、北海道から九州までの各地にお住まいの芥瑚な方々。蓬莱にあってはさすがに気脈に乗る訳にも参らず…（涙）。

ですが、サイト開設当初はNotesさえ存在しなかった拙宅が、皆さまに助けられ、かように華麗なサロンを設くまでに至ったのですから、いつの日かきっとリアルな集いもあろう！と。

やはりそう夢見つつ、ここにサロンの議事録を綴じることにいたします。

最後ではございますが、ご参加下さった芥瑚の皆さま、そして閲覧して下さった多くのマドモアゼル方。心からの深い感謝をお捧げいたします。

また季節が変わった頃、再びサロンの扉をお開き申し上げると拙宅の台輔も申しております。不肖給仕役も、その日を心より楽しみにいたしております。

どちらの芥瑚さま方も、その日までどうぞご健勝であられますよう。そして、ごきげんよう。

心からの感謝を込めて

「サロン・ド・芥瑚」給仕役 ・暁子 拝

 2004年6月8日