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まるっきりの浦島太郎。

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―― April 2015 ――

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2015/4/27



 ……嗚呼。この長すぎる夜離れ、もといご無沙汰明けのご挨拶をばいかにせん……!

 と、「おまえは源氏か覇王か」的煩悶の後、匍匐前進で粛々と御前に参上いたしました。
 ご機嫌麗しゅう、変わらずに愛するマドモアゼル方。
 不肖の麒麟、何はともあれハリセンを頂戴しないことには到底顔が上げられませんので、ここはお一つ、きっついのをシルブプレ!

 と、会心の一撃を喰らった頭をうっとりさすりつつ、この逐電中、わたくしめが何をしていたかと申しますと、膨大な各種手続きに追われつつ引越しを済ませ、大小3つの時差つき出張をこなし、合間を縫って通院を続け、残った時間を大工修業に捧げておりました。
 おかげさまで、漆喰塗り・ペンキ塗り・壁紙貼り、床のクッションフロアの貼り換え、家具の制作及びリメイクなど、全方位を網羅する研鑽を積み終えた今、我が工具ボックスは無駄に輝かしい品揃えを誇るに至りました。
 心から愛するマドモアゼル方。もし上記の作業で助っ人が欲しいという際には、何とぞご一報下さいませ。「ほう…こりゃあ素人の仕事じゃねえな」とプロの職人方にお褒めを賜り、「普通こういうのを自分でやろうとは思わないよね」と周囲に呆れられたDIY麒麟が、工具箱を引っ提げてすたっと御前に馳せ参じます。
 ……そうでもしないと、漆喰用のコテやクッションフロアの継ぎ目処理剤などというシロモノ、今後どう活用していいやらさっぱり分からないのでございます。

 何よりお礼を申し上げたいのは、この長い御無沙汰の間にも関わらず、今こうしてここをご覧下さっていることです。
 もしこれがお付き合いをしている仲だったといたしましょう。普通に考えてですね、これだけの音信不通をかましたならば、「ふざけないでよ!」と横っ面を張り飛ばされて雑踏に置き去りにされても、まったく言い訳できないレベルです。(←されたことはないが見たことはある)
 なのに、頂くメールにはどれもお気遣いが満ち、それが次第に生存確認めいたものに変わり、先日22日には誕生日を覚えていて下さった方々からのお便りを頂くに及んで、わたくしめ、涙を拭って立ち上がりました。
 ……もはや「ひと段落ついたら」なんて言ってる場合ではない。たとえ平手打ちに加えてハリセンの連打を浴びようと、今こそ虚海を渡らねば!!

 と、かくて冒頭のご挨拶と相成った次第でございます。

 考えてみれば、今年に入ってから「何もない本当の休日」というのは、実は昨日が初めてでした。
 まだなじみ始めたばかりの街を散策しながら、ここまでどうやって日々をこなしてきたのかすら記憶が曖昧で、けれど陽射しも気温も初夏になっていることに突然気づき、まるで浦島太郎のような心地になりました。
 例年ならば、今頃はイベント参加のカウントダウンに胸を高鳴らせている時期なのですが、上記の理由と体調の問題から、今年はどうしても新刊準備の時間が取れず、参加はお休みすることにしました。楽しみにして下さっていた方がいらしたら、本当にごめんなさい。
 わたしも心底残念で仕方なくて、何度も自分に言い聞かせたはずなのに、外を散策していると、「知ってる!このお天気はイベントの時期のものだよね!」と皮膚感覚の記憶が蘇ってきて、今年はあの祝祭的空間に混ざれないのだと思うと、無念のあまり突っ伏して転げ回りたくなりました。
 あーもう! 煩悩麒麟に生まれた身、かつてこんなに切ないことがあっただろうか!!(涙)

 その代わりと申し上げては何でございますが、ずっと休止中だった通販ページを本日から再開いたします。ご希望の方がいらっしゃいましたら、お気軽に青鳥をお送り下さいませ。例によって可及的速やかにお返事青鳥をお送りいたします。伏礼。

 皆さま、来たるゴールデンウィークはどのようにお過ごしでしょうか?
 長い連休の方も、カレンダー通りの方も、はたまたお仕事真っ最中の方もいらっしゃると思いますが、不安定なお天気がようやく晴れ渡ってきたこの季節、皆さまが素敵な休日をお過ごしになられますよう、心から願っております。
 わたくしめも今年は逢瀬が叶わぬ無念の涙を拭いつつ、幾組かのお客方を招いて、ささやかにホームウォーミングを行う予定でございます。
 心から愛するマドモアゼル方。次回はもう、こんなに長くご無沙汰になったりはいたしません。またすぐにお目にかかることをお約束申し上げて、投げキッスとともに退場いたしますねー♪
 ○○○、あーんど×。


 追伸:
 留守中に青鳥を下さった芥瑚方。後ほど余さずお返事青鳥をしたためてサロンにお送りいたしますので、何とぞ広いお心で持ってお受け取り下さいますように…!

 私信的追伸:
 そのサロンの牢名主にして床下女怪のひなた姐。サロンについてお知らせが飛び込んで参りましたので、後ほどサロンにお知らせをお届けいたしまする…!

 そしてまるっきりの私信:
 こんな風に書き綴っていたら、イベントに参加できないことが我慢できないほど悔しくなってきたので、GWにお越し下さった際にはぜひ次回の打ち合わせをさせて下さい>日さま。

 

 

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