Event Report 5&6

１０月はイベント月間。


―― Part Three ――
　

　

　

　

◆ インテックス大阪 ◆


　そして迎えたイベント当日の朝は、すっきり爽やかな快晴。一般入場は１０時半、それまでにブースの設営を済ませればよろしいわけでして、しかも会場となるインテックス大阪は、ホテルから徒歩１分＠目と鼻の先。

　……こんなに余裕かまして朝寝坊できたイベントは、初めてかも知れません。（しみじみ）
　

 

◇          ◇          ◇
 


　東京ビッグサイトと同じく、インテックス大阪も、多目的展示場として建設されたホールの集合体。今回使用するのは、その中の２ホールとのことですから、ちょうど初参加した東京のComic City と同規模のイベント、ということになるでしょうか。イベントに参加なさったことのない方には、
　「ものすごく広々としたホール一面に、大学祭の模擬店や教会のバザーの如く、横長のテーブルを並べた列が無数に連なり、その間を非常に多くの人々が本を求め、あるいは抱えて往来している」
　という光景をご想像頂けると、近いものがあるのではないかと思われます。
　そしてサークル参加者は、テーブルの下に在庫や備品をぎゅーぎゅー押し込んで掛け布で隠し、見えない場所に価格一覧表を貼っては横目で確認しつつ、にっこり笑顔で本をお渡ししたり、どきどきしながら御璽をお捧げしたりする…という次第なのですね。
　……てへ（照）。


　今回は「天山慶路」としての単体参加だったのですが、相方のヨウ香さまが「だったら看板を作ってあげるわね♪」と、合同誌の表紙＠台輔を用いて、綺麗な看板を作って下さいました。
　本当にありがとうございます、ヨウ香さま。この看板がなければ、「表紙だけでは何の本やら見当もつかない」ブツが並ぶ拙宅は、おそらく、
　十二国記サークルだということさえ認識して頂けなかっただろう。
　と思うのです。

　そうして準備を進めている内に、お隣のスペースにみなづきさま、そしてお手伝いのＴさまが。何と今回のイベントでは、５月にリアルの集いでお逢いしたばかりのみなづきさまと、偶然にもお隣同士で配置されていたのでございます。 なんて心強かったことか…！　一度結ばれたご縁って、こうやって本当に続いていくんだなあ…と、心から嬉しかった再会でした。

　そして迎えた１０時半。いよいよ一般入場の開始でございます。


　

　


◆ So Many Thanks ◆


　日頃は東京のイベントにしか参加していない麒麟にとって、大阪は完全にテリトリーの外。サッカーの試合に喩えるなら、まさにアウェーの試合でございます。
　見知った方がお隣にいらして下さり、芥瑚方から「会場に行くわね♪」という青鳥も頂いていたとはいえ、自分でも訳の分からない心細さは、開場直前まで、実はずっと続いていたのです。けれど蓋を開けてみると、心から驚いたことに、思ってもみなかったほど多くの方々がブースまでお越し下さったのでした。

　「あら、こんなサークルがあったのね」と興味深げな面持ちで、総ざらいの大人買いをして下さる方々。
　見本を確かめることなく全種類お求め下さった方に、「あ、あの、中身を確かめなくてもよろしいですか？」と慌ててお聞きしたところ、「大丈夫ですとも」と非常に漢前な返答を頂き、思わず伏礼しそうになりました。
　ああ、きっとサイトをご覧下さっているんだな…と思われる方々は、迷わず新刊を手に取って下さったり、目が合うとにっこりして下さったり。御璽をお求め下さる方々がいらしたことも嬉しく、事前に本の取り置きをご希望下さった方々も次々とお越し下さいました。
　大阪よりさらに離れた場所から、新幹線でおいで下さった方々。「大阪へいらっしゃいませ」と笑顔で仰って下さったマドモアゼル。「サイトを楽しみにしています♪」と声をかけて下さったすべての方々に、もう一度深い感謝をお送りしたく存じます。
　

 

◇          ◇          ◇
 


　はるばると再会叶った須美子さま。もしかしたら…と思いながらも、でも遠いからきっとそんなことは…と打ち消しておりましたのに、お姿を見たときの喜びといったら！　思えば初めてお逢いしたのも大阪でした。変わらぬ気さくさでお手を取って下さったことが、心から懐かしかったです。　
　初めての青鳥に続いてご挨拶が叶った美結さま。母上と娘御で、あるいは姉妹で…とさまざまな形でサイトをご覧下さっている方々がおいでだとは伺っていましたが、実際に揃ってお逢いできたのは初めてで、何だか不思議な感動を覚えました。いらして下さって、本当にありがとうございます♪

　５月のリアルの集い直前にご縁を頂き、宴の席には名代までお送り下さったじゅんこさま。時をおかずに初めてのご挨拶が叶って、どんなに嬉しかったことか…。その後のお茶にもご一緒下さったこと、楽しいひとときを下さったことに、改めまして心からお礼を申し上げたく存じます。
　同じく再会組、なのにまるっきり２度目という感じがしないのは何故？だった陽子さま（笑）。「わたしがプレゼントだから♪」と仰っていらしたのに、当日は素晴らしい酒の肴をお土産にお越し下さったことに、酒呑みの絆をひしひしと感じました。はい、次回は東京のイベントで、また！（笑）

　こうした機会があるたびに、万難を排してお越し下さる美琴さま。お逢いしては頂く、もったいないほどのお言葉は、いつも後になってじわじわと、深い喜びとともにくり返し思い出されます。今回もお逢いできて、本当に嬉しかった…！　小さな麒麟嬢にも、どうかいつものごとく心からのご挨拶をお伝え下さいませ。
　そして美しい辻邦生の全集をプレゼントして下さったマドモアゼル。おそらくわたしは貴女を存じ上げている、けれどカードでもお名前を伏せられたお心に従い、モニターのこちら側から感謝を込めてご挨拶申し上げます。いらして下さってありがとう。お逢いできて嬉しかった…本当に。

　終日お隣で楽しくご一緒して下さったみなづきさま。事前にお隣同士だと分かったときの安堵と喜び、そして当日の会場で少しもアウェーな感じがしなかったのは、楽しくおしゃべりをご一緒して下さったからに他なりません。「二度あることは三度目もばっちり」ということわざの通り、またお逢いできることを心から楽しみにしておりますね。ふふ♪
　そして同じく楽しいひとときをご一緒下さったＴさまにも、心からの感謝をお伝え下さいますように…。

　「わたくしに対する謝辞がないのはどういうことかしら？」とおそらくたった今、ハリセンを手になさったであろうひなたさま。あいやチャンネルはそのままで。
　……ショート景麒の苺は最後に、紅白歌合戦の小林幸子は大トリに。
　なのでございます。

　

　

　

　

◆ そして「お茶をしばく」の巻 ◆


　そうしてあっという間に時間は過ぎ去り、閉場の時刻に。
　さっそうと迎えに来て下さったひなたさまは、「どうせ忙しくて昼食も取ってないだろうから」と、なんとお手製のお弁当を携えて下さっていたのでした。
　　ああ、麒麟と生まれて持つべきものは、やはり女怪である…！
　とあまりの感動に目眩を覚えつつ、ダンボールに備品を詰め込んで宅急便の準備をしていたために手が空かず、文字通りお箸でひと口ずつ餌付けしてもらっちゃった。
　というのは、麒麟としてこの上なくまっとうな態度であったと思われます。
　……こほん（照）。
　

 

◇          ◇          ◇
 


　そうして残って下さった方々とご一緒に腹ごしらえ（笑）の後は、場所を移してお茶の時間へ。 ハイアット・リージェンシーの一角で、総勢７．５名にてなごやかなひとときを過ごしました。
　しみじみと耳を傾けたくなるお話あり、込み上げる笑いを必死でかみ殺すお話あり。惜しみなく楽しいひとときをご一緒下さった方々に、重ねて心からお礼を申し上げたく存じます。
　そして、『海客』を『開脚』と聞き間違えて、「ああどうしよう、まだ日のある内からそんな話題を…！」とたっぷり１分間固まっていたのも麒麟なら、どうにか動揺を取り繕ったのもつかのま、「甘いものよりエロいものの方が…」などと呟いて、結局は素を晒してしまったのも麒麟であった。
　という事実を、お約束どおり、俯き加減で告白する次第でございます。
　……おお……。


　そしてあのとき、何よりしみじみと感じたのは、３年半前にサイトを開設したときにはたった一人で、広い虚海に誰一人として知り合いと呼べる人はいなかったのに、今では本当に多くの方々とご縁を頂き、東京の地を離れても、こうして楽しい時間を下さる方々がいるのだ…という 深い喜びでした。
　そのことを思うたびに、何度でも新鮮な驚きを覚えずにはいられません。
　大阪に行って本当によかった…と、心からそう思います。

　

　

　


◆ and Special Thanks ◆


　レポート第２章・冒頭部で登場した「在阪の友人」。
　この友人による、まさに「かゆいと思う前に手が届く」ような万全の計らいがなければ、初めての大阪がこんなにも楽しく、実り豊かなものになることは、決してなかったはずです。
　ほとんどすべての場面で車を出してくれ、おいしいご飯を食べにつれていってくれ、必要と思われるすべてのものを用意して提供してくれたこの友人に、海よりも深く山よりも高い感謝を送りたい。
　「何かをしてくれたから」ではなく、「できることならするわよ、それだけよ」と、まるで何でもないことのように、あの週末、可能な限りの時間とエネルギーを費やしてくれた。そのことに心から感謝したいと思うのです。

　……実はこの方、かつて『リアルの集い・大阪の陣』で幹事を務めた方でもあられます。
　さらに申し上げるなら、今年５月の東京の集いにおいて、滞在時間わずか２時間半という華麗なるタッチ＆ゴー参加を決行された芥瑚であり、集い直前の専用ＢＢＳでは、へそをめぐって熱い攻防戦をくり広げた芥瑚と同一人物。
　そのご芳名を、ひなたさまと申し上げます。

　

　

　

Part Two         Part Four

Home         Library