◆ そして夜の部へ ◆

　後に芥瑚のお一方が仰っていたように、
　　「５時間なんて持たない！と思っていたのに、ほんとにあっというまでした」
　というほど、文字通り飛ぶように過ぎた昼の部も、１８：３０頃に終了。
　ここでお帰りになられる方々を、再会をお約束しつつ名残り惜しく見送って、舞台はそのまま夜の部の会場へ。
　昼の部の会場からほど近いところにある、感じのいい創作料理・居酒屋さんです。

　小さなテーブルを３つほど並べた貸切のスペースで、まずは乾杯。
　飲み物と前菜が運ばれてきた後は、もうそれぞれのテーブルでおしゃべりもフルスロットルです。これがつい先ほど「初めまして」のご挨拶を交わした方々だとは、どうして信じられましょうか（笑）。

　後日、集い専用BBSに寄せられた議事録によりますと、当夜議題として挙がっていたのは……

　　　◆ 「Scent of 台輔」
　　　　トップノートは「朝議の香り」。パキっとした鋭さの中に苦味が漂う。
　　　　ミドルは、ウッディで落ち着いた「瑛州府の香り」。そしてラストは……
　　　　オリエンタルな中にひっそりと麝香が匂い立つ「ミッドナイト（エクササイズ）の香り」。
　　　　蓬莱芥瑚の知恵と煩悩を結集して開発された、幻の逸品パルファムである。

　　　◆ 「ルームフレグランス・台輔」
　　　　自室にいながら台輔に侍っている気分に浸れる魔法のひと吹き。
　　　　この商品の売れ行きがそのまま蓬莱の芥瑚生息調査になるという、あらゆる意味で進化した
　　　　次世代フレグランス。

　　　◆ 主上の香りは「Clean Cotton」
　　　　某米国アロマキャンドル会社の製品。この香りのする洗剤で、がっつりと洗い上げた洗濯物
　　　　のクリーンなイメージを主上に。
　　　　また、同名のキャンドルを灯せば、職場で上司に書類を投げつけながら「伏礼を廃す！」と
　　　　毅然と頭を上げて言えてしまえる副作用あり。
　　　　なお、使用後のシーツの香りには麝香がプラスされることに着目し、洗濯係に志願すべく
　　　　履歴書を書きに走った芥瑚の姿も見られた。

　　　◆ 「十二国に就職するならどの府第を希望する？」
　　　　教育関連の春官府や、呪具作りに携われる冬官府など、各々の専門・希望に特化したピュアな
　　　　志望動機が見られる一方、「雁の後宮」、「慶の冢宰の私邸」、はたまた「仁重殿地下マップ」の
　　　　作成など、ディープでコアなセクションを狙う向きもあった。