新緑の嵐のようだったイベント月間、それに続く通販作業も無事に終わり、ああ、久しぶりに小説の更新ができる…！　と麒麟は今、煩悩シアター衝立裏でしみじみと喜びをかみ締めております。

　先週末には無事にオークションもご落札頂き（どうぞご遠慮なくゆっくりと時間をおかけ下さいね、Ｈさま）、本がお手元に届いたと到着速報＆ご感想青鳥も頂き、麒麟と生まれてこれ以上の幸福があろうかと、ギネス缶片手に自問せずにはいられません。
　……と休息に浸りたい麒麟をよそに、煩悩シアターはさっさと自家発動を始め、思わずぶっ飛ぶような長さの連作を上映しつつあるのですが、今日のところは２本目のギネスに座を譲って欲しい。頼むから。
　と、少々へとへとの週末でございます。


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　本日はまず、Novel頁に８７万打リクエスト作品・『南十字星』の前篇のお届けを。
　夜の空を背景にした本作に合わせて、正面玄関の窓にも新しい風景を掲げて参りました。鎌倉・由比ガ浜で見上げた秋の月夜でございます。

　よく週末を過ごしに行く鎌倉は、サイト開設の半年前に蓬莱に住むことになった際、最後まで居を構える候補地だったほど、今も心がぐいぐい惹かれる場所だったりいたします。
　このときは、ちょうど友人二人とドイツビールを楽しんだ後、浜辺に下りて散歩を楽しんでおりました。夜の海には、昼とはまったく違った表情と気配があり、たとえばナイト・ダイビングをすると、それが怖ろしいほどに実感できるのですが、この夜も雲のかかった月が幻想的に美しく、その下では暗い波がひたひたと砂を洗っていました。
　波打ち際ぎりぎりを嬉々として歩く麒麟を見かねたのでしょう。「そんなに好きなら入っちゃえば」と声をかけられたのを機に、大喜びでブーツを脱ぎ捨てて跳ね回る麒麟の背後で、
　　「……ほんとにラブラドールだね、あれは」
　　「海に枝を投げて、『取って来い！』って言ったら、迷わず飛び込んで取ってくるね」
　　「……ずぶぬれの笑顔でね。ラブラドールだからね」
　と心優しい友人たちが囁き合っていたような気もしますが、おそらく気のせいでしょう。

　そういえば原作の第一巻にも、夜の海と月影の描写があったのだった…と、この一枚を用意しながら改めて思い出しました。尽きせぬ魅力のある小説に出逢えたからこそ、何年経っても尽きることなく新しいものを書きたいと思えるのだと、心から思います。
　そして、それにお付き合い下さる皆さま――もしかしたらサイト開設当時からの長いご縁、あるいはつい最近になって頂いた新しいご縁の多くの方々に、改めてお礼を申し上げずにはいられません。

　まずは前篇のお届け、どうぞお楽しみ頂けますように…。（←過去にお届けした短篇と、実はつながりがございます）
　またこの週末には、青鳥を下さった方々へのお返事も引き続きサロンにお届けしますので、どうぞお受け取り下さいませ。
　そして何より、この週末もよい休日をお過ごしになられますように。ＸＸＸ。

　

　全国的に梅雨入りした週末に、ごきげん麗しゅう、愛するマドモアゼル方！
　……と晴れやかに虚海を渡ろうとしたその瞬間、今年最初の蚊に刺され、梅雨をすっ飛ばして夏の到来を実感いたしました。
　先物買いを好む麒麟より、心からのご挨拶を申し上げます。（う、腕がかゆい…）


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　先週金曜日の雑記をお届けした直後に、新刊・『樹の組曲・番外編』が完売となりました。イベントや通販でお求め下さった方々に、改めまして心からお礼を申し上げます。（深々）
　半月足らずで在庫がなくなるとは夢にも思わなかったのですが、（これ以上の再販予定はないのです…。お問い合わせ下さった方々、ごめんなさい）　この本を通して多くの方々とご挨拶が叶い、本当に幸せです。
　お送り下さるメールも、ひとつずつ何度も嬉しく拝見しています。今回の通販では、初めましての方々も多くおいでになり、今も気づかぬところで日々新しいご縁を頂いているのだと思うと、深い喜びを覚えます。
　そしてちょっぴり照れくさいのですが、今回は当社比最大数だった発送作業を手伝ってくれた助っ人たちにも、心からの感謝でいっぱいです。本当にありがとう。


　こういうときには改めて思うのですが、本当に不思議な幸運だな…と。
　小説を書くということだけで充分に楽しいのに、思いがけずそれを楽しんで下さる方々がいて、さらにコミュニケーションという形でその喜びを何倍にもして返して下さる…というのは、不思議なめぐり合わせだと言うしかない幸運だと感じます。
　自分が文章を書いているということにいまだに慣れず、時折我に返ってはびっくりするように、こうして頂いているご縁にも、これからも同じように、しばしば不思議な気持ちで感謝を覚えずにはいられないのだろうな…と心から思います。


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　そして本日は、ウイルスのお知らせのために一時解除していたリンク頁を、再びつないで参りました。
　ウイルスの感染自体はまだ続いているようなので、注意喚起のために、お知らせ頁は引き続き残しておきますね。


　今日はそれからもうひとつ、イベント月間＆通販作業もほぼひと段落つきましたので、Novel頁に予告をお届けいたします。
　……実はその、以前からささやかな願いがありまして、それは、
　　「一度でいいから、Novel頁に３つ続けてリクエスト作品を並べてみたい」
　という、大変どーでもよろしい願いだったのでした（照）。

　これまでにも２つ並んだことは何度かあるのですが、そこはそれ、辛抱できない煩悩が自前の産物をプッシュしてくるのも無碍にはできず、上記のささやかな願いはかれこれ５．５年間も阻まれてきたのですが、今ここに３つ並んだタイトルを見て、やはりどーでもよろしい喜びに浸っていたりいたします。…てへ（照）。

　と申し上げている間にも、次回キリ番ご落札も間近に迫り、「どんだけリクエストフェチやねーん！」というハリセンが四方から飛んできそうなのですが、嗚呼、それすらも甘美な痛み…じゃなくて（照）、今回もまた心から楽しみに、新しい作品を書く機会をお待ち申し上げております。
　深々と伏礼。

　それでは、愛するマドモアゼル方。本格的な雨季の到来ですが、今週末もどうぞ良い週末をお過ごし下さいますように。そしてこの週末には、引き続き青鳥を下さった方々へのお返事をサロン経由でお送りいたします。お時間のあるときに、どうぞご自分宛の一羽を捕獲なさって下さいましねー♪