年に一度、この時期になると召集結成される通販作業部隊、通称：ビリーズ・ブートキャンプ。

　元凶（？）である麒麟本人をはるかにしのぐ手際のよさで本の山を捌きつつ、
　「疲れたら休んでもいい、だが決して諦めるな！」（相棒）
　「イエス・サー！　ゴッド・ブレス・ミー、サー！」（妹）
　とかなんとか無駄に熱いパッションで作業に勤しむ姿があまりに正視に堪えないため、いつのまにやらこの名前で呼ばれるようになりました。今ではお申し込みの青鳥にも、「ブートキャンプの皆さんによろしくね（笑）」と添えて下さる芥瑚方がいらしたりして、麒麟は込み上げる涙（と羞恥）を抑えることができません。

　度重なる召集により鍛え抜かれた彼らは、どんな山にも怯むことを知らない。…知らないどころか、慣れた手つきで作業を進めながら、いらない四方山話にまで花を咲かせる始末です。
　「にしても、小説をほとんど読まない人が、まさか自分でこういうものを書く日が来ようとはねえ」
　「しかも本まで作るとはねえ。それも毎年」
　「フィクションならともかく、歴史小説すら読まないんだよ。書き手の主観が入っちゃうから、殺風景な史書の方がいいとか言って」
　「そういえば、映画でも恋愛ものはほとんど観てないなあ。第三者として見る場合、どうでもいいことの方が多過ぎるとか言って」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　もうやめて下さいお願いだから（涙）。


　そんな彼らの脇には、大きめの棚が控えています。
　本の詰まったダンボールを部屋の隅に山積みにしておくのが忍びなく、また来客の際に「これなあに？」なんて聞かれた日にはぐっと言葉に詰まることが予想されるため、そのときどきの在庫をしまっておくためだけに購入したブツでございます。プラス、通販に使う封筒や文房具も合わせて収納してある。
　で、こちらがそのシェルフなのですが……
　

飾ってある本は目くらまし用。脇のダンボールは梱包済みの本の箱です。
　

　妹：　「大変です隊長！　封筒の在庫が尽きたであります！」
　相棒：　「動じるな、オタク・シェルフのA−３ゾーンに補充済みだ！」
　麒麟：　「そんなゾーン分けをいつのまに……　っていうかなんだその名前！！」

　……という次第でしてこの棚、真に不本意ながらオタク・シェルフと呼ばれております。


　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　　　　　　　　　　　　　◇


　かくて今年も助っ人たちの手を借りて、つつがなく本を発送中でございます。
　もうお手元に届いた方々から到着速報やご感想を頂いたりすると、「ああ、このためにこそ本を作ったのである…！」と心の底から充足した、幸福な気持ちが込み上げてきます。
　本当にありがとうございます。すごく嬉しいです（照）。

　BBSでは順次お返事青鳥をお届けしております。お心当たりの方々、お時間のあるときにお立ち寄りの上、ご自分宛の一羽をさくっと捕獲なさって下さいねー♪
　（ハンドルネームをお持ちでない方には、名前が最初に来るアルファベットの頭文字でお届けしております）

　そして返信不要のお気遣いを下さった方々にも、この場から心よりお礼を申し上げます。
　もし差し障りがなければ、次回にはぜひお返事の機会を下さいますように…。


　それでは、愛するマドモアゼル方。今週末もよい休日をお過ごし下さいませ。
　今日のミッションも無事に終わりましたので、麒麟はこれよりギネスの消費に勤しんで参ります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　押忍！！

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【 通販についてのお願い】


　（１）　お申し込みの際には、１）お名前（本名）　２）　ご住所　３）　本の名前と冊数　の３点セットを
　　　　忘れずにご記入下さい。
　（２）　一両日中にはお返事を差し上げています。返信が迷惑メールに振り分けられていないか、
　　　　設定をご確認下さい。
　
　こんなに早く申し込みを頂いたからには、少しでも早くお手元に届けたいと思うのがジゴロの心。
　ストレスが少なければ少ないほど、迅速に作業を進めることができます。
　どうぞ送信の前にもう一度ご確認を　＆　返信がない！ときにはメーラーの設定をご確認下さいね。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　はい、うるさい話はここまで。

　　　　　　　　　　　　　　　-------------------キリトリ線-------------------



　ご機嫌麗しゅう、愛するマドモアゼル方！
　先週末から開始した通販へのお申し込み、まずは心から御礼申し上げます。（深々と三つ指）
　「５月の声を聞くと、今年も通販の季節が来たと感じる」という青鳥を拝見しますと、ああ、いつのまにやらすっかり年中行事のようになっているんだなあ…としみじみせずにはいられません。
　今年は夏当たりにもう一回、この季節がめぐってくる予定なのですけれども。

　わたしにとっても、通販の時期は本当に嬉しいものだったりします。
　最初の本を作ったときからずっと、この時期になると必ず青鳥を送って下さる方々と再会できたり、前回お申し込み下さった方々が今年もメールを下さったり、今に至るまで新しいご縁を頂いていたり…と、まるで同窓会と初めましてが一緒に来たような、幸せな気持ちになります。
　メールをしたためたり、郵便局に足を運んだり、お手間をかけて下さってありがとうございます。
　週末には第一便を送り出しますので、もうちょっとお待ち下さいね。待っていて下さる方々のお手元にお届けできるのは、すごくすごく嬉しいです（照）。

　……と書き綴っている今、背後では早くもビリーズ・ブートキャンプの斥候が活動を始めております。
　リアルタイムで放送中の『風の谷のナウシカ』を見ながら。


　それでは愛するマドモアゼル方。
　麒麟もこれより通販作業部隊に加わりつつ、夏発行の『異形ノ恋』改訂版の推敲を進めて参りたく存じます。…さすが６年前の本だけあって、結構な加筆改訂っぷり。
　そして過去のつたない煩悩と向き合うという、この羞恥プレイっぷり…！！（悶絶）

　愛する皆さま。悶絶しまくる麒麟の代わりに、今週末もよい休日をお過ごし下さいねー♪

　

【大慌ての追記とお詫び】

　オフライン頁にあるメールフォームへのリンクがつながっていなかったと、何名もの方々からお知らせを頂きました。ごごご、ごめんなさい…！！！（汗）

　たった今きちんとつなぎ直してきました。もしや在庫がないのか？！とご心配を下さった方々、そっちはもうばっちりですので、どうぞご心配なくー！！

　もう、もう、きちんとやったつもりでも、いつもなんかどこかが抜けちゃってる…！
　ああ、力いっぱい叩いて下さい、お手元のハリセンで！！（涙）
　
　

　おお…　ご機嫌マックスに麗しゅう、愛するマドモアゼル方！

　昨日のSCCにおいで下さった方々、本当にありがとうございました。
　貴重な休日の一日を使って、ブースまでいらして下さったことが、もうどんなに嬉しかったか…！

　遠く北海道や九州から、はるばるいらして下さった方々。（転変してお迎えに上がるべきでした…（涙））
　親子で仲良く声をかけて下さった方々。（いろんな意味で伏礼しそうになりました…！＠悶絶）
　にこやかにハンコをお求め下さったムッシュー方。（あれは諸氏のご興味をひときわ誘うものなのか！）
　「初めてこういうイベントに来てみました」と声をかけて下さった方々。（ああ、ようこそ！責任を取らせて下さい喜んで！）
　「友達の分も１冊ずつ」、「知人に薦められたので」とそっと教えて下さった方々。（どうか皆さまにもよろしくお伝え下さいませ…！）
　「サイトを見ています」と笑顔で口にして下さった方々。（はい、ここにいるのが貴女のマウンテンゴリラでございますとも…！）

　そして以前にもお会いして、昨日再びいらして下さった方々。毎年この日になると、もう何年もイベント会場でお会いしている方々。
　たとえ昨日はお話しできなかったとしても、不肖ジゴロ、以前いらして下さったときのことはちゃんと覚えていて、ああ、お元気そうだな、また来て下さったんだな…と心から嬉しく頭を下げておりました。
　
　いつもはモニター越しにお会いしているばかりの方々と、リアルでお目にかかって笑顔を拝見できて、お話しすることだってできる。
　こういう得がたい喜びがあるからこそ、どんなに時間がなくても、どんなに言葉探しに苦労しても、少しも辛いなんて思わずに本を作ってイベントに参加することができるのだと、全身で理解できた一日でした。
　お越し下さったすべての方々にもう一度、心からお礼を申し上げさせて下さい。そして皆さま、今頃はゆっくりとお疲れを癒していらっしゃいますように…。


　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　　　　　　　　　　　　　◇


　おお、愛するマドモアゼル方！　イベント拝謁の余韻に浸りつつ、この喜びを滔々と語らせて頂きたい気持ちはマリアナより深くチョモランマより高いのですが、その前にやるべきことがあると内なる蒼猿が申しております。…OK分かった、みなまで言うな。

　新刊の通販をお待ち下さっていた芥瑚方。オフライン頁に詳細をお届けして参りました。
　ご希望の方がいらっしゃいましたら、（１）お名前（本名）　（２）ご住所　（３）本の名称と冊数　の三点セットを明記の上、お気軽にメールをお送り下さいませ。
　一両日中にはお返事を差し上げ、通販作業部隊ともども、すみやかに作業に取りかからせて頂きます。
　深々と伏礼。

　そして既刊『デカローグ』は、SCCにて完売となりました。
　これまでお求め下さった方々に、改めて心からお礼を申し上げたい気持ちでいっぱいです。
　ありがとうございましたー♪（大きく手を振りつつ）


　…逢瀬の一日は、かくて満腔の喜びのうちに終わった。我がジゴロ人生に一片の悔いなし。
　例年ならここでイベント拝謁用の人間着ぐるみを脱ぎ、くったりと獣形に戻ってマウンテンゴリラ…となるところなのですが、ノンノン、今年の煩悩道は一味違う。
　８月に控えた大阪拝謁のため、さらにもう一冊本を作らねばなりません。

　……うん。我ながらすがすがしいほどの阿呆っぷりだ。
　とさわやかにセルフハリセンをかましつつ、もう一度深い感謝をすべての皆さまにお送りして、イベントの一日への御礼に代えさせて下さい。
　８年間、こんなに幸福にサイト＆オフライン活動を続けていられるのは、まぎれもなく、皆さまおひとりおひとりがそこにいらして下さるからです。




【番外編：告白と懺悔】

　「搬入した在庫が午前中になくなり、後はひたすらいらして下さる方々にお詫びし続けた」
　という悪夢のような一日を生み出してしまった数年前。
　あの苦痛と申し訳なさを二度とくり返すまいと、以来搬入数はくれぐれも十全に、と肝に銘じてここ数年のイベントに参戦しておりました。
　……しかるに昨日の閉場時点で残った冊数、わずか４冊。文字通りの崖っぷち。

　途中で在庫がもうないことに気づき、思わず全身が冷たくなりましたが、
　いざとなったら、いつもバックヤードでお手伝い下さっている方々に土下座して、お手持ちの分を回収させて頂こう。１冊、２冊、３冊…　よし！最低限は確保できるはず！！

　「なーんて考えながら時々後ろを振り返っていたでしょう、あなた。そのたびに目がマジになっていくのが怖かったわー、うふふ♪」
　と、イベント後の酒席で芥瑚方がにこやかに仰いました。
　…確かにその通り。その通りなのですが…

　そう仰る芥瑚方の目が全然笑っていなかった。
　ということの方が、麒麟にとってははるかに怖かった…という戦慄の一瞬。
　次回からは「誰がこんなに持ってこいって言った！」と怒られるくらいの搬入を心がけようと、固く心に誓った一日の終わりであったのでございました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　足りてよかった…！！（大泣き）