１位：　記憶にないので蝕かも知れない。

前回調査は４年前。ご縁の始まりを問うべくさし上げた同質問では、「約４割の方が記憶喪失」という痛ましい結果が判明した。而して、再びさし上げた同じ質問では……

　やっぱり同数の方々が記憶喪失。

これはもはや蝕における普遍値とも呼ぶべき割合であり、「蝕によって煩悩の虚海に飛ばされた場合、およそ４割が記憶喪失に陥る」という動かし難い法則がここに見られるのである。
以下では、お寄せ頂いたコメント群を分析し、最多数を占める記憶喪失には具体的にどのような症状が見られるのか、粛々と検証していきたいと思う。なお、いずれも現代医学では有効な治療法が見つかっておらず、症例の紹介のみに留まることを、あらかじめお詫びしたい。
…要は「手遅れなのでご一緒に幸せになりましょう」ということなのでございます。

　

◆症状�T：　純粋型・記憶喪失。
「記憶がない」ことは自覚しつつも、それをさほど苦とは思わず、新しい環境にすんなり馴染んだ…という順応性の高い症状。理性という名の妖魔に追われたものの、それを振り切って煩悩に身を任せた最後の記憶が、部分的に残っている症例も見られる。

・　記憶にはないのですが、毎日の散歩がてら通っております。
・　記憶にございません…。気づいた時には『お気に入り』に登録させていただいておりました。
・　素敵な作品が揃っていることに狂喜乱舞したことは覚えているのですが、それ以前の記憶はさっぱりです。
・　？　…？　……？　………？　妖魔に追い掛け回されているうちに記憶がとんだようです。
　

◆症状�U：　多幸感型・記憶喪失。
さっくりすんなり虚海を渡り、以降もホームシックとは無縁の境地で虚海ライフをエンジョイしている症例群。コメントに漂う顕著な多幸感を特徴とする。なお、周囲の手助けによって虚海を渡った症例も見られることから、逆胎果の可能性も考えられる。

・　そう、まさに蝕！
・　蝕です。その証拠に戻れない〜♪　ダーリンごめんね〜待っている？
・　娘に教えられたサイト様は携帯サイト…？？　愛娘の起こした蝕かもしれないです。
・　蝕！　きっとそうに決まっています！　だって覚えていないんですもの。（海客って記憶喪失になるの？とセルフ突っ込み）
　

◆症状�V：　部分型・記憶喪失。多少の記憶と葛藤を残しつつも、粛々と蝕を受け入れて今に至る症例。別名を「壁落人型」ともいう。検索サイトの存在を挙げる例も見られることから、すでに虚海の水には馴染んでいた可能性が高く、いずれも順応性の高さでは他の症例に引けを取らない。

・　検索…をしたのだと思います？　他サイトや検索サイト経由ではなかったです。確か。まさしく蝕。
・　さっぱり覚えてません。景陽で検索したのかしら？
・　電信柱の間を通ったら…　ここへ辿り着きました。
・　天山慶路を発見してからは、ガッツリ通ってます！
　

◆症例�W：　天啓型。
「あれは蝕ではなく天啓であった」と述懐する静かな佇まいに、潔さすら漂う症例。いかなる治療・投薬も求めず、蝕をも運命として受け入れる悟りの境地を特徴とする。

・　ご縁をいただいてはや５年。天啓としか思えません（笑）。
・　気付いた時にはブックマークに入っておりました…　これが天啓？
・　う〜ん、運命では！
　

◆最終症状：　永住組＠グリーンカード。
上記の各症状が進行し、ついに手遅れとなってしまった最終段階。この場合には、症状の重篤さを特に鑑みて、煩悩戸籍・界身の発行とともに、グリーンカードを発行するという法令がある。「帰り道 が分からない」と仰る方々。どうかここを永住地と思し召して下さいますように。

・　１周年記念の２作品が掲載された頃、どこかで蝕に巻き込まれて流れ着きました。以来天井裏に住みついております。
・　２００６年の調査で、「気が付くとこんなことに…」と回答してからもう４年も経ってしまったなんて、何かの間違いでは？（ひさこさま）
・　電子の虚海内からなのは確かですが…　帰り道がわからないので、ここに置いてください…。
　

２位：　他サイト様のリンクから 。

電子の虚海を宇宙に喩えるなら、各サイトは星であり、それぞれの領域を保って個別に存在する。しかしながら、それらの星間を繋ぐワープがあり、これを「サイト間リンク」と総称する。ＣＰなどの傾向、時にはジャンルを越えて張り巡らされたリンク網は、虚海を遊泳する者にとって非常に有効なツールであり、これによって思いがけず新たな扉が開かれることも多い。
以下は、そのリンク網によって結ばれたご縁のご紹介である。

　

◆リンクの海を泳ぎ渡り。
・　他サイトさまのリンクからリンクへと渡ってきたのではなかったかと思います。
・　何処かのリンクかサーチから。他とは違うちょっと小さめバナーが気になって、ポチっとしたのを覚えてます。
　　あの時の選択に感謝v
・　ぐーぐるから「恋唄」経由で流れ着きました。
・　だぶ〜んと波に乗りまくっていたので。
・　山水の箱庭様のリンクをたどって表玄関を通り、最奥のサロンからリアルに歌舞伎町へ抜ける経路をたどり
　　ました。

サイトを開設した後、「リンクしました♪」というお知らせを頂いたときには、何だか照れつつ本当に嬉しかったことを覚えています。そうしてつながった細い糸を切ることなく、ここまで来て下さったのですね。ありがとうございます。…なお、最後のコメントの「歌舞伎町」とは、わが妹の言：
「南青山辺りのフランス料理店を装うサイトの表玄関を潜ったら、中身は歌舞伎町のあやしげな居酒屋だった」によるものと思われます。最初のリアルの集いがまさにその歌舞伎町であったことから、おそらく大変な古参のお方ではないかと…！（悶絶））
　

◆山水から天山へ。
・　「山水」経由で。
・　山水の箱庭様からたどり着きました。
・　忘れもしません５年９ヶ月前、「山水の箱庭」様のリンクから参りました。
・　おそらくは「山水の箱庭」様のリンクによって、天山の門前に導かれたのだと思います。
・　大変ご無沙汰しております。遥か昔に少し、お邪魔しておりました。山水の箱庭様からのご縁です。（Mirさま）
・　たぶん「山水の箱庭」様経由だったような…。
・　つい先月、山水の箱庭からリンクしました。両方とももっと早くに知っていれば！と激しく後悔中。
・　山水さまから初コラボ作品を辿って参りましたのが昨日のことのようです。

旭葉ヨウ香さまの景陽サイト「山水の箱庭」は、当サイトが開設直後に最初のご縁を頂いたサイトであり、以降幾つもの合作や合同誌を通して、イベントにも合同サイト『景陽双花』として参加しました。現在はすでに活動を終えられていますが、それを通して頂いたご縁が今もしっかりあるのだと思うと、本当に幸せです。ヨウ香さまー！ご覧になっていらっしゃいますねー！（笑））
　

◆記憶にはないけれど。
・　記憶にないので定かではないのですが、検索サイト様どちらか。多分こっちの可能性の方が高いと思うので。
・　記憶が定かではありませんが、他サイト様からこちらの山へ辿りつきました。
・　記憶からすっかり飛んでおりますが…　ひたすらリンクからリンクへ飛んでいる最中、「山水の箱庭」様経由だと
　　思われます♪
・　どなたのサイトかは随分と前なので忘れてしまったのですが、たどり着けてうれしく思ってます。
・　どちらのサイト様経由で来たのか記憶が曖昧ですが、こちらの小説に魅了されて時間を忘れて読み耽った事は
　　良く覚えております。

「いいんです！記憶になくっても全然構いません！」と涙を堪えて申し上げたいコメント群。どうかここが皆さまにとって居心地のいい空間であるようにと心から願いつつ、不肖の煩悩麒麟、深々と伏礼する次第でございます。けれども、ここを本当に居心地のいい空間にして下さっているのは、ご訪問下さる方々おひとりおひとりではないかと実は思っているのです 。
　

◆根っこを生やして定住組。
・　多分山水の箱庭さまのリンクから。狂ったようにリンクで跳びまくった放浪の末に辿り着いた安住の地がこちらでございます。
・　貪るように十二国記サイト様を渡り歩き…　たどり着き、定住しております（笑）。
・　今はもう運命のように感じます。毎回尋ねていける場所があるのは何よりの楽しみです。

お好きなだけ、心ゆくまで定住なさって下すって！（笑）　文字通り星の数ほどのサイトが存在する虚海に合って、こんな風に仰って頂けるのは、何より幸せなことです。もしや長期に渡って虚海を留守になさるようなことがあっても、戻っていらしたときに「ああ、同じだ」と感じて頂けるよう、正面玄関のレイアウトは開設以来同じ仕様にしています。これからもどうぞ、末永いお付き合いとなりますように…。
　

３位：　検索サイト経由で。

この項目での「検索サイト」とは、小野作品及び十二国記の「ジャンル総合サーチ」を指しているが、それをより広義に捉えて、グーグルやヤフーなどの一般的な検索を含んで回答して下さったコメントも見られた。従って、ここでは両者を含むカテゴリーとしてご覧頂きたい。
…と申しますか、そっち方面からいらして下さったとは！（卒倒）

　

◆景陽を求めて自力鳴蝕。
・　景×陽→検索、片っ端から巡回中に辿り着きました。小説を拝読し、やられました。所謂「一目惚れ」ですね（照）。開設当初より日参。
・　景麒陽子関連の検索サイトを漂っているうちに貴サイトにたどり着きました。
・　「景麒　陽子」で検索、まっすぐに天山慶路にたどりつきました。そのまま日参、これは運命かも！
・　只管景陽小説が貪りたくて…、こちらへ辿り着けた僥倖に感謝しております。
・　「景麒×陽子」「十二国記」…　今年の春､確か､そんな単語で検索をかけたのが最初でした｡
・　本当は記憶にないのですが（笑）白い闇の向こう、検索サイトで条件「景×陽」にポチリしているわたしが、視えます…　夢？

「合言葉は景陽」。まさに確固たる目的の最短ルートを辿ってきて下さったツワモノとお見受けいたします。（伏礼） ご覧の通り、未来永劫・景陽オンリーの当サイト。どうぞお好きなだけ逗留なさって、お楽しみ下さいますように。しかし「開設当初」となると、もう７年以上のご縁になるのですね…！　すごいことだ…！
　

◆サーチという名の呉剛環蛇。
・　サイト名に惹かれて。
・　今はなき羅針盤さまからでした。
・　十二国記のサーチ様からたどり着きました。いつも素敵な作品をありがとうございます。
・　たぶん今は無いサーチ様から。サイト開設当時から通わせていただいてます。
・　検索か他サイトさんかだったはずですが…　いっそ蝕でも良かったのかもしれません（笑）。開設当初より通わせていただいておりますｖ
・　気付いたら辿りついていたとばかり思っていたのに、前回の調査で自ら検索という蝕に飛び込んだと書いておりました…。

いえいえ、こちらこそありがとうございます♪なのでございます！　サイト名がきっかけとなることもあり、バナーがお目に留まることもあり、ご縁とは本当に、どこにきっかけがひそんでいるか分からない神秘なのだと、上記のコメントを拝見しているとつくづく実感いたします。気がつけば随分と長いご縁、これからも末永いお付き合いとなりますように…
　

◆！！！
・　別件の検索だったんですけれどね。目的を忘れて読みふけりました。
・　十二国記の新刊情報を捜していて辿り着きました。二次創作だの、景×陽だの、謎の日本語でした。特に×。かける？バツか？

清らかな世界から、煩悩の渦潮に巻き込まれてしまったとはおいたわしや（涙）。もしや後悔なさっておいででは、と案じつつも、もはやお帰しするすべが、見つかりません…！
　

４・５位：　その他／イベント会場で

サイト開設当初には、オフラインの存在すら知らず、ましてやそこに加わる日が来ようとは夢にも思わなかったものである。……のはずが、一年経った頃に最初の本を作ったことをきっかけに、その数ヵ月後には初めてのイベントに参加、以来営々とオフライン活動を続けて今に至る。
　ン・オフ両方の活動に参加してみると、両者の層は比較的はっきりと分かれているように感じられ、イベントごとに頂いているオフラインのみのご縁というものも確実に存在する。そしてジゴロ気質にとっては、オン・オフどちらも等しく貴重極まりない一期一会なのであって、本を作る大きな理由のひとつは、両方の層の方々とコミュニケーションが叶うから、であったりするのだった。
…こほん（照）。

　

◆その他さまざまなルートから。
・　職場で仕事関係の検索をしていて（これが何だったかさっぱり思い出せず）、偶然端っこに引っ掛かった（！）のが始まりです。
・　確か、十二国記のWebringだったような。
・　友に手を引かれて。 （友…！（笑）　どうかよろしくお伝え下さい！）

◆ジゴロと鳴蝕。
・　十二国記好きの同志を求めて泣き叫んだ、どこかの麒麟の鳴触に飛ばされてきたのです。きっと。　（それはもしや、マウンテンゴリラの雄叫びではありませんでしたか…？）
・　失礼ながら当時存じ上げなかったのですが、イベント会場で暁子さまの方から私のスペースに来てくださったのが始まりでした。　（こうして暴かれていく、ジゴロの所業の数々…）

◆イベント会場で。
・　イベント当日に全購入、読了して昇山を…v　初期「自由、夜」第３版の季節でした。（由季子さま）
・　ヨウ香様と暁子様の『景陽双花』の本が出会いでした。麗しい景台輔の表紙に惹かれて手にした次第です。